サティシュ・クマール『Elegant Simplicity エレガント・シンプリシティー ”簡素”に美しく生きる』

サティシュ・クマールのelegant simplicity

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ただただ美しくて、温かくて、ずっと手元に置いておいて何度も読み直したい本。

それが、サティシュ・クマールの著書『Elegant Simplicity ”簡素”に美しく生きるを読みながら感じたことだった。

感情、人間関係、住まい、服、食事など、あらゆる面においてどうすれば人生をシンプルにできるのか?そのための知恵が、思想家・活動家として生き続けてきたサティシュによって綴られている。

この記事では、サティシュがどんな人なのか、そして本のエッセンスを簡単にご紹介していきます!

ちなみに私はせっかくなので、彼の言葉そのまま読んでみたくて英語版を購入:

著:Kumar, Satish, はしがき:Capra, Fritjof, ナレーション:Kumar, Satish
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日本語版は、思想家・活動家の辻信一さんが翻訳されています:

著:サティシュ・クマール, 翻訳:辻 信一
¥1,683 (2022/07/28 11:00時点 | Amazon調べ)
目次

サティシュ・クマールってどんな人?

サティシュ・クマールの映画の予告編

サティシュはインド出身、イギリス在住の思想家・活動家で、現在85歳くらい。

なんと9歳で出家してジャイナ教の修行僧となった方で、その後ガンディーの言葉に感銘を受けて18歳で還俗。そして核保有国の首都、モスクワ、パリ、ロンドン、ワシントンDCを訪ねる平和巡礼を2年に渡って行ったという。

(それらの壮絶な経験については著書『Elegant Simplicity』で詳細に語られている)

1973年にイギリス定住後は、エコロジー&スピリチュアル雑誌『リサージェンス(再生)』の編集長を務め、再生農業や経済学、エコロジカルデザインなど、ホリスティック(全体的)に学ぶことを大切にした「シューマッハ・カレッジ」を設立。

3つのS「soil, soul, society」を提唱し、彼の愛の言葉と実践を通じて、今も世界中の人々に影響を与え続けている。


ジャイナ教(ジャイナきょう、サンスクリット語: जैन、: Jainism)は、マハーヴィーラヴァルダマーナ前6世紀前5世紀)を祖師と仰ぎ、特にアヒンサー(不害)の禁戒を厳守するなど徹底した苦行禁欲主義をもって知られるインド宗教。「ジナ教」とも呼ばれる。仏教と異なりインド以外の地にはほとんど伝わらなかったが、その国内に深く根を下ろして、およそ2500年の長い期間にわたりインド文化の諸方面に影響を与え続け、今日もなおわずかだが無視できない信徒数を保っている。

ウィキペディア

下記は、以前シューマッハ・カレッジで「新しい経済学(New Economics)」を学び、現在は福井県立大学で准教授を務める高野翔さんの紹介記事:

greenz.jp
人の幸せを前提に考える「新しい経済学」を学べる世界でたった一つの大学院。イギリスのトットネス「シュー... 「スモール・イズ・ビューティフル」。その言葉を体現するかのような、小さな小さな大学院が英国の田舎町トットネスに存在する。それが私の学び舎であり、本連載「ローカル

私が最初にサティシュのことを知ったのは、パーマカルチャー関連の活動を一緒にしているソーヤー海くんを通して。海くんは長らくサティシュを師の1人とし、大きな影響を受けてきたそう。

ほぼ毎年シューマッハカレッジツアーを開催してきた海くん。サティシュを紹介しているこちらの記事、最初の2人の写真が温かい雰囲気で好きなんだよなぁ。

greenz.jp
超有名な平和活動家で、ものすごいパワー。でも偉そうじゃないし、優しさがにじみ出ている。そんなサティシ... ハロー!ソーヤー海だよ。前回は「シューマッハカレッジ」のツアーについて書いたけど、今日はその創設者のひとり、サティシュ・クマールのことを紹介するね。 サティシュ

『Elegant Simplicity ”簡素”に美しく生きる』のエッセンス

サティシュ・クマールのelegant simplicity

ここからは、サティシュの言葉を少しご紹介。

(抜粋してしまうとそのニュアンスや世界観が壊れてしまわないか心配だけど、少しでも感じてもらえたら!そして私のは意訳なので、ぜひ辻さんの日本語版を📙)

4章「elegant simplicity」より

Elegant simplicity practiced at every level – physical, material, mental, and spiritual – is the key. When we make our lives simple at all levels, then we can live in freedom. Clearing of emotional, mental, and material clutter is essential for freedom.

Elegant Simplicity p.48

肉体的、物理的、精神的、霊的、あらゆるレベルで実践される「エレガント・シンプリシティ」がカギである。私たちの日々をあらゆる面でシンプルにできたとき、私たちは自由の中に生きられる。その自由を得るには、感情的、精神的、物質的なノイズを取り除くことが不可欠だ。

Simplicity means we flow through life as a river flows through a landscape.

Elegant Simplicity p.51

シンプリシティとは、川が地形を流れるように私たちも人生を流れることである。

When we allow things to emerge, miracles can happen. When we plan too much in advance, miracles may be blocked. When everything is planned, there is no room for something new to emerge. It is easier to embrace simplicity when we follow the way of minimal planning and maximum improvisation.

Elegant Simplicity p.55

物事が立ち現れることを許可するとき、奇跡は起こりうる。事前にあまりに計画すると、奇跡は妨げられるかもしれない。全てが計画されていると、何か新しいことが起きるスペースがない。最小限に計画し、最大限に即興する道を進んだほうが、シンプルに生きやすい。

5章「a society of artists」より

There is enough for everybody’s need but not for anybody’s greed. There is an abundance of everything because Nature is abundant.

By cultivating the arts of living, we can make our lives more simple, more harmonious, more joyful, and more contented.

Elegant Simplicity p.59

全ての人のニーズを満たすには十分あるが、誰かの欲望を満たすには十分にない。自然は豊かだから、あらゆるものが豊かにある。

生きるというアートを耕すことで、私たちの人生をもっとシンプルで、調和的で、喜びに溢れ、満たされるものにできる。

8章「right relationships」より

The house of right relationship is built on the foundation of friendship. Friendship is unconditional- there are no ifs and buts. Friendship is all about acceptance, without expectations.

Elegant Simplicity p.104

正しい関係性とは、友情を礎に構築される。友情は無条件だ ー そこには「もし」や「しかし」はない。友情とは、期待することなく受け入れることである。

9章「love unlimited」より

Love is the means and also the end. There is no way to love, love is the way. Love is a way of being. We have to learn to love what we do and do only what we love.

Love is unlimited and unconditional. True unconditional love is to love even when you don’t receive love in return.

Elegant Simplicity p.112

愛とは手段であり、終着点でもある。愛への道はなく、愛そのものが道である。愛とはあり方のこと。私たちは、日々行うことを愛することを学ぶ必要があり、愛することだけをやらなければならない。

愛とは無限で無条件だ。真の無条件の愛とは、見返りの愛を得なくても愛すること。

10章「power of forgiveness」より

You make an enemy of the other only through your fear, so your fear is your enemy. Conquer fear and you have conquered all enemies.

Freedom from fear is the fruit of forgiveness.

Forgiveness does not change the past, but it does change the future.

Elegant Simplicity p.125など

他者を敵と見なすのはあなたの恐れを通してのみだから、あなたの敵は恐れなのだ。恐れを乗り越えれば、あらゆる敵を克服したということになる。

赦すことの結果、恐れから自由になれる。

赦しは過去を変えることはできないが、未来は変えられる。

そして「radical love」の世界へ!

言葉の隅々まで美しく、部分的に抜粋するにはかなり無理があるため、これくらいにしておきます!

最後に、以前「ラディカルラブ」をテーマにしたオンラインの講演会でのサティシュの言葉をまとめたのでご紹介:

everything you do, you do for love
love is a process, a way, a pilgrimage
don’t be afraid of love!
learning to love is radical love
love is the answer to all your questions

あなたがするすべてのことは、愛のために行うこと
愛とはプロセス、道、巡礼である
愛を恐れるな
愛することを学ぶことは、ラディカルラブである
愛があなたのあらゆる疑問に対する答えだ

※確か今年この『Radical Love』の日本語版が出版されるそう!楽しみだなぁ。


サティシュと著書『Elegant Simplicity』の紹介記事は2022年に下書きしていたんだけど、そのときはうまくまとまらず。今回、少し静かな時間が必要だなと読み直した勢いでようやく更新することができた!

1つの課題を乗り越えたと思っても、また新たな課題がやってくるもの。心の乱れ、ザワザワが生まれたときにサティシュの言葉に触れたら、温かい気持ちに包まれた。

そして私も愛に生きたい。「be love❤️」だなと思ったし、彼のメッセージを少しでも多くの人に届けられたら何よりです😊

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この記事を書いた人

Romy | ロミーのアバター Romy | ロミー 〜Celebration of Life〜

横浜・NY育ち。鎌倉暮らし7年半を経て2023年末に家を手放し、移動生活をスタート。「いのちの祝福」をコンセプトに、地球一つ分のパーマカルチャー的な暮らしの実験と旅をしているモバイルボヘミアン。 4月から7月はスタッフとしてピースボートに乗船!
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