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マルチ・ポテンシャライトな生き方に行き詰まる昨今。幸せに生きる秘訣「お金」「意義」「多様性」を再考察

早咲きの玉縄桜

「マルチ・ポテンシャライト(multipotentialite)」

この言葉と生き方を知り、私はまさにこれだ!と思ったのは多分2015年頃。エミリー・ワプニックのTEDトーク「天職が見つからない人がいるのはどうしてでしょう?」が周りで話題になったときだった。

大人になったら何になりたい?もし、これからの人生でずっと何か一つのことだけをしていたいかどうか、わからない人。それはあなた一人ではありません。この啓発的なトークで、作家でありアーチストであるエミリー・ワプニックが「マルチ・ポテンシャライト」と呼ぶ人たちのことを解説します。これは人生の間でさまざまなことへ関心を持ち、いろんな仕事をする人たちのことです。あなたもそうですか?

エミリー・ワプニック天職が見つからない人がいるのはどうしてでしょう?
  • 興味関心が多岐にわたる
  • 一つのことを長く続けられない
  • あれこれ手を出して全部が中途半端だ、器用貧乏だ、などと言われる

そんなことから「私ってなんてダメなんだろう」と挫折感を覚えることがあった中、自分の居場所を見つけたような、とても救いになった概念だった。

それから数年、自分なりのマルチ・ポテンシャライトな生き方を模索し、その安堵感や心地よさを感じたときに書いたのが2020年11月の下記記事。

「ハミングバード」という表現と切り口だけど、伝えていることは同じマルチ・ポテンシャライトについて↓

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そこから1年ちょっとが経ち、またしても私は自分のマルチ・ポテンシャライトっぷりへの戸惑いと迷い、挫折感などに直面している……

あぁ、これは終わらない旅なのだな(笑)

類は友を呼ぶなのか?マルチ・ポテンシャライト、ハミングバードな生き方をしている友人たちが周りにもチラホラいて、相談されることもしばしば。

同じように壁にぶち当たっている人、そして未来の私が再び悩んだときに立ち帰れる場所があればなと、本に書かれている幸せに生きる秘訣を少し紹介しながら、今の気持ちや状況を書き留めておこうと思う。

目次

今の私は同時に複数のことをこなす「スラッシュ・アプローチ」

「マルチ・ポテンシャライト=いろいろな仕事をする人たち」と言っても、実際そのアプローチは人によってさまざま。エミリー・ワプニックは著書の中で4つのワークモデルを紹介している:

①グループハグ・アプローチ
ある一つの多面的な仕事に就き、その中でいくつもの分野を行き来する

②スラッシュ・アプローチ
パートタイムの仕事やビジネスを掛け持ちし、勢力的にその間を飛び回る

③アインシュタイン・アプローチ
安定した「ほどよい仕事」をしながら、情熱を注げる取り組みをほかに持つ

④フェニックス・アプローチ
数ヶ月、数年ごとに業界を移り、興味を一つずつ掘り下げていく

必ず4つのどれかに当てはまるかというとそうとも限らず、ハイブリッド型の人もいれば、時期によって変わる人もいるからあくまでも参考に!(ラベルや型に囚われないように)


私は社会人になって最初は「③アインシュタイン・アプローチ」だったけど、その後早い段階から「②スラッシュ・アプローチ」に切り替わり、ずっとそれでやってきたと思う。

  • 翻訳など(業務委託)・ナレーション
  • 翻訳など(業務委託)・ナレーション・ベリーダンス
  • ナレーション・ベリーダンス(+ときどき何かアルバイト)
  • ナレーション・Webメディアの編集部(+ときどきWebライター)

本当はもっと細かい案件もあったりするけど笑、まぁざっくりまとめるとこんな感じ。入れ替わりはありつつも唯一「ナレーション」だけはずっと残りながら、いろんなことをしている。

そして今の今はどうなっているかと言うと

  • ナレーション
  • ダンス
  • 英会話
  • いかしあうデザインカレッジの事務局
  • 整体
  • ウェブサイト制作
  • その他、スポットで頼まれるちょっとした仕事

など、頻度はまちまちだけど全部挙げてみたらこんなに複数あったし、仕事以外の活動も含めたらもっとある……笑

やっていることが多様になりすぎてストレスに!

どうも最近、このスラッシャーライフに違和感がある。

単に数が増え過ぎて手に負えないのか?それならもう少し絞って、自分にとってのベストバランスを探せばいいのかもしれない。でもいまいち決め手がない。

うーんうーん、と1人で唸っていてもラチがあかないから、久しぶりに本を手にとってみた。

私たちは多様性に欠けると退屈し、イライラし、「自分の持ち味を発揮できていない」と腹を立てる。逆に多様になりすぎると、プロジェクトが思ったようにはかどらず、心の余裕をなくしてイライラし始める。

マルチ・ポテンシャライトは、スケジュールを詰め込みすぎて、人生を多彩に広げすぎるきらいがある。新しいことを学びたい、経験したい、という思いが強いのだ。

『マルチ・ポテンシャライト』p.81

なんてややこしい人たちなの!そして本当に今この状態!笑

好きなこと、思いのあること、得意なことをやりたくていろいろ広げてきた。でも生活もあるから、それなりに安定的な収入も必要。

自由でいたい、スペースや選択肢がほしい自分と、安心がほしい自分とが闘っているような。アクセルとブレーキを踏み続けている感じ。

そしてこれ!という何かにフォーカスし、もっと自分のエネルギーを注ぎたい思いも湧いてきている。そういうときの感覚を私は知っている。それを心の底ではずっと求めているような気もする。

たとえば

  • 中学高校のときに、宝塚やミュージカルにハマっていた自分
  • ピアノをひたすら練習し、音大を受けようとしていた自分
  • そこからいったん完全に切り替え、受験勉強に勤しんだ自分
  • 大学に入ってから念願の演劇に明け暮れた自分
  • ベリーダンスに出会い、ひたすらレッスンに通い、一直線にダンサーの道を突き進んでいた自分

こんな風に一つのことに没頭する自分が本当はいる。そのときの無我夢中になっている状態も好きなんだった。(とはいえ、どれも100%それらに専念していたわけではなく、学校や他の仕事をしながらだけどね……)

マルチ・ポテンシャライトが幸せに生きる秘訣3つ

自分のとっ散らかっている状態がおおよそわかったところで、本に書いてある「マルチ・ポテンシャライトが幸せに生きる秘訣」を読んでさらに納得。

「お金」「意義」「多様性」これらの3つはどれも不可欠で、1つでも欠けると生活全体のバランスが崩れるんだよね。気持ちが鬱々としてくるというか……

必ずしもキャリアでそれらを満たす必要はなく、趣味やボランティア活動などでもいいし、とにかく自分の人生をどう設計していくか?という視点が大事!

「お金」

これが一番、どんどん気分が重たくなるやつ!

多くのマルチ・ポテンシャライトはお金を稼ぐことにそれほどの強い思いや執着がないもんだから、ここで苦労するんだよね……

ただ、たくさん稼がなくてよかったとしても、生きていく上でどうしたってお金は必要。ここから逃げていても仕方ないのだよ。(と自分に言い聞かせる笑)

マルチ・ポテンシャライトであることを支えてくれるキャリアを構築するには、時間と実験が必要だ。まずは、生きるための最低限のニーズを満たすべきだ。

『マルチ・ポテンシャライト』p.71

「衣食住」という生きる上でのベースとなるものが、確実に満たされていること。「来月私どうなっているんだろう?」「家賃は払えるの?」なんていう不安を常に抱えながら生きていると、どんどん心身が蝕まれていく。

「生きるための最低限のニーズを満たす」。心にしっかりと留めておこう。

「意義」

「大事なことに携わっている」「有意義なことをしている」という実感はとても大事!お金を稼ぐことが全てではない!

とこればかりを重視しがちな私だけど、意義、やりがい、何のためにやっているのかさえも最近わからなくなってきている。たくさんのことをやりすぎて、エネルギーが分散しているからかもしれない。

それに関しては『エッセンシャル思考』がオススメだけど、気をつけないとマルチ・ポテンシャライトはちょっと混乱するかも笑

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「何をやっている人なの?メインは何なの?」と絶えず聞かれ、その度にどう答えればいいか困ってごにょごにょしてしまう。

だから、なぜそれをやっているのか?自分の原動力となっているものに一貫性を持たせたくて、一言でまとめようと苦戦してみたり。(今は「Celebration of LIfe」を軸としている。それも伝わりづらいだろうけど笑)

でも、そこから外れている仕事もあるから、それに対して疑問を持ってしまったり。

複数の「なぜ」があってもいいし、「なぜ」同士が相反しているように見えても構わない。

楽しみのためだけに、あるいは、お金のためだけに何かに取り組んでも構わない。人生に必要な「お金」「意義」を、全体として手に入れられるなら。

『マルチ・ポテンシャライト』p.80

これを読んで救われた気分!やっぱりホリスティックに、人生全体を捉えることが必要なんだなぁ。

「多様性」

そして再び多様性の話。これこそがマルチ・ポテンシャライトたる所以というか、多様性を取ってしまっては私たちは何なのかわからなくなってしまう!

ただ上でも紹介した通り、多様性に欠けてもダメだし、多様すぎてもストレスになってしまうから、自分にとっての心地よい多様性の塩梅を見つけるのが大事になってくる。

これはずっと同じではなくて、ライフステージによって変化するもの。

多様性は複数の仕事からも、一つの仕事からも得られる

『マルチ・ポテンシャライト』p.83

どうしても今までずっとスラッシュ・アプローチで生きてきたから、複数の仕事をしている自分ありきで考えていたけど、もう少し柔軟に考えたいなと思った。

例えば、さまざまな分野にまたがる一つの仕事、多彩なスキルが活用できる仕事など。

自分がこれまで夢中になってやってきたことを振り返ってみると、ピアノも演劇もダンスも、やっていることは一つのようでいて、数ヶ月おきに新しい演目に取り組んでいた。

しかも、演劇やダンスに関しては演出、広報、振付、衣装、出演などいろんな役割を担っていたから、かなりの多様性があって飽きずにやれて、毎回の変化や変身を楽しんでいたのだと思う。

離婚しシングルになって、見直しのときなのかも

そんなこんなで、違和感を抱えながらあれこれ思案していた2月。

離婚にまつわるストーリーもようやく公開したけど、結婚していて収入の柱が2本あったときとは明らかにちがうことを認めざるを得ない。

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こうして記事にまとめられるようになりだいぶ頭の中が整理できた気はするものの、まだいろんな感情が湧いてきていてそれらをプロセス中。

悔しさ、挫折、失望感もあるし、何も考えたくない、どこかに逃げたい!放棄したい気持ちだって正直あるし、でもここで見直して人生設計を立て直すことでもっと楽しいことが待っているかも?というワクワク感もある。

もう少しそれらの感情を味わい消化して、今の私がベストだと思う選択をして前に進みたいと思っているところ。


マルチ・ポテンシャライトという生き方は、ときに複雑で周囲に理解されづらく、苦しむこともある。

一つのことを極められなくてあちこちで中途半端というレッテルを貼られ、自分はどこかおかしいのでは?と悩んできた人も多いと思う。そういう専門家、職人の生き方も素敵だけど、そうじゃなくたっていい。

その可能性を広げてもらった、働き方や生き方にものすごい多様性を提示してくれたエミリー・ワプニックとマルチ・ポテンシャライトにバンザイ!

幸いなことに、個人個人にかなりの選択肢があり、自分で自分の生き方を選べる時代に私たちは生きている。めいっぱい自分を生きよう!

しょっちゅう悩んで壁にぶち当たっているけど、そんな姿も含めてこうやって発信し、1人でも多くの人をエンパワーできたら嬉しいな。

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この記事を書いた人

ダンサー・セラピスト・ウェルビーイング探究家。東京生まれ→横浜・NY育ち→鎌倉在住。自然に寄り添った暮らしを大切にしながら「Celebration of Life 〜いのちのお祝い〜」を軸に活動中。ダンス&ムーブメント/ 整体 / パーマカルチャー。
→ Romyのプロフィール詳細

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