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今こそファストファッションからエシカルファッションへ!環境破壊、労働搾取など驚くべき実態を知ろう

『ファストファッション クローゼットの中の憂鬱』

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H&M、フォエバー21、ZARA、ユニクロ、GUなど、私たちの生活に欠かせない存在になったファストファッション。

それらが地球環境の破壊、低賃金・労働搾取など、さまざまな問題の原因となっていることはご存知ですか?

最近読んだ下記の本『ファストファッション クローゼットの中の憂鬱』を始め、いくつかのソースからデータを部分的に抜粋しつつ、アパレル業界の実態・消費者としてすべき行動をまとめていきます。

私自身はファッションに詳しくもなければ、オシャレでもなく、むしろ長年洋服選びに悩み続けてきたタイプです 🙄

そんな一般人(?)だからこその視点を交えて綴りました!

目次

ファストファッションは「大量生産・大量販売」が前提のビジネス

ショーウィンドウの”流行”の変化のめまぐるしさは、ますます加速している。今週店にあった服は、来週にはなくなっているだろう。今年流行しているものは来年流行するものとはまったく違うだろう。

こうしたことは全て、利益を生み続けるためには商品が絶えまなく動いていなくてはならないというファストファッションのあり方が原因なのだ。

引用元:『ファストファッション クローゼットの中の憂鬱』(p.132)

大前提として、ファストファッションは大量生産し大量販売することで成り立っているビジネス。商品の回転が速いから、最初から最低価格をつけられるんですね。

そして格安のファストファッションが台頭してきたことで、消費者である私たちは「買っては捨てる」という無限ループにハマってしまっているわけです。

  1. 大量生産
  2. 大量販売
  3. 大量消費

これらがグルグル回って成り立っているということ 🙄

つまり、ファストファッションブランドやアパレル業界のあり方に問題はあるものの、消費者の意識や行動も大問題なんです!

実際私も「安いしとりあえず買ってみよう」と深く考えることなく買い、結局気に入らず着なくなった服がどれだけあるだろう……

服に限らず100円ショップの商品なんかもそうですが、「安いもの=使い捨てていい」といつからか思うようになっていた気がします。

ファストファッションの驚くべき実態・問題点

ファストファッションの裏側をテーマにしたドキュメンタリー『ザ・トゥルー・コスト 〜ファストファッション 真の代償〜』はご存知ですか?

実は私はまだ見ていないのですが、YouTubeに予告編があったので載せますね!

やはり映像が一番リアルなので、これを見るだけでも問題のイメージがしやすいです。

環境汚染

国連貿易開発会議(UNCTAD)では、ファッション業界が世界で第2位の汚染産業とみなされています。

UNCTADによると、ファッション業界は毎年、930億立方メートルという、500万人のニーズを満たすのに十分な水を使用し、約50万トンものマイクロファイバー(石油300万バレルに相当)を海洋に投棄しています。

炭素排出量を見ても、ファッション業界は国際航空業界と海運業界を足したものよりも多い量を排出しています。

この業界で支配的なビジネスモデルは「ファストファッション」、すなわち低価格で品揃えを目まぐるしく変えることで、消費者に衣服の頻繁な買い替えと廃棄を促すものになっています。国連を含め、多くの専門家は、このトレンドこそ、社会や経済、環境に多くの悪影響を引き起こしていることへの責任があると見ています。事実、衣料品の生産量は2000年から2014年までの間に2倍に増えており、できる限り倫理的で持続可能な衣料品の生産を確保することが、きわめて重要となっています。

引用元:国際連合広報センター(2019年4月30日の記事より)

まず服を生産する過程で、ファッション業界は環境にとんでもない負荷をかけていて、それはなんと石油業界に次いで2番目の汚染度だとか 😯

上記で述べられている炭素排出量だけでなく、

  • コットン栽培等に使用する化学物質・農薬使用による水や土壌汚染
  • 繊維工場による大気汚染
  • それらによる地域住民の健康被害
  • 海洋へのマイクロプラスチックの排出

など、さまざまな問題を引き起こしています。

難しいなと思うのは、例えば洋服の繊維で「これを使えば環境に優しい!」なんて万能なものはないんですよね。コットンがオーガニックコットンになれば問題解決!というわけでもなく……

かといって最近は原料がプラスチックの合成繊維が本当に多く、プラスチックは何百年も生分解されず残ってしまう。

服を着ないわけにもいかないから、とにかくまずは過剰な消費を止めるしかないなと 🙁 

労働搾取

今日のアメリカでは服飾工場労働者の賃金は国民平均より低いが、同じ職種の中国人の4倍、ドミニカ人の11倍、そしてバングラデシュ人の38倍にもなる。

引用元:『ファストファッション クローゼットの中の憂鬱』(p. 58)

アメリカに関して言えば、主にニューヨーク州にあった縫製工場が、低賃金・低価格を求めて1930年代から西海岸や南部へ移り始めました。

その生産拠点が海外に移ると、あまりの安さにもうアメリカ国内では生産できなくなってしまったそうです。

バングラデシュでは、縫製工場で働く人が大家族の唯一の稼ぎ手であることが多いものの、家族全員の食費をまかなうのが精一杯な低賃金しか得ていないとか……

製品の価格を決めるのは、縫製員の賃金と工場の収入。生地の価格はどこもそう変わらないから、製品の価格とは無関係なんだそうです。

ファストファッションの驚異的な安さは、海外の安価な労働力の上に成り立っているということなんですね 🙁

そして低賃金なばかりか、多くの縫製員の命が奪われています

上で紹介した映画にも少し登場していますが、2014年にバングラデシュで縫製工場が崩壊する事故が発生。違法に建て増しされたビルで働いていた方々1,130人以上が亡くなったそうです……

私たちは貧しい国々の人の命を奪ってまで、1,000円するかしないかのTシャツを購入し、数回着て捨てる、なんてことをしているんですよ。

安くて気軽に買える服の代償は、私たちが見えないところでこんなにもあるということ、たくさんの方に知ってほしいです!

廃棄され、ただのごみとなる服

アメリカ環境保護庁(EPA)によると、アメリカ国民が捨てる繊維類は年間で合計1,150万トン、1人当たり約30.8キロにもなるという。

さらにEPAの試算によると、そのうち約145万トンはリサイクルや再使用が可能だったはずだという。

引用元:『ファストファッション クローゼットの中の憂鬱』(p.159)

これは環境破壊に含まれるかもしれませんが、服がごみとなるかは実際に購入した消費者次第なので、分けてご紹介しています。

残念なことに、安く気軽に買われたファストファッションは、ごみ箱行きになるのも早いですよね……

「1人当たり約30.8キロの服」と言われてもイメージが湧きづらいですが、アメリカ一国を見ただけでも、1年間でとんでもない量の服が捨てられているということです。

消費者としてどうすべきか

アパレル業界、特にファストファッションが地球全体や人々に与えている影響についてざっくりお話したところで……

次は、具体的にイチ消費者としてどうしていくか?ですよね。

今持っている服を最後まで使う

いざ自分のワードローブを見てみると、ファストファッションだらけで一掃してしまいたくなるかもしれません。何を隠そう、私がそうです……

でも一番大事なのは、数回着てポイっと捨てるのではなく、すでに持っているものを大切にすること!過剰な消費を止めたいわけですからね。

自分で服をリメイク・修繕する

そうは言っても、手持ちの服のサイズが合わなくなったり、好みじゃなくなったりしますよね……

そこで、もし縫製の技術をある程度持っているのなら、自分で洋服をリメイクしたり修繕するというのも手です!

考えてみたら、私が小さい頃までは着れなくなった洋服を切って小物に加工したり、穴が空いたらワッペンを付けたりしていた記憶が……

ひと昔前までは家庭にミシンがあるのは比較的普通のことだったし、ちょっとした加工をするだけでも、捨てずに長く使えるようになるのでは?

もし洋裁が得意なお友だちがいれば、洋服のリメイクをお願いするのもいいかも♪

使わなくなったものは、リサイクルショップ・寄付へ

そこまでやって、やっぱりもうこの服は着ないなと思ったら…… 次に誰かに着てもらえるよう、きれいな状態でリサイクルショップや寄付に回すことです。

ただ、そういった古着が全て誰かの手に渡るわけではなく、余ったものは繊維再生処理業者のもとに行くそう。

これだけ世の中に質の低い服が溢れていることを考えると、「ブックオフに買い取ってもらえたから安心!」と安直に考えて、売り買いを繰り返すのは考えものですね。

服がほしくなったら、まずセカンドハンド(中古・古着)を探す

そしてもし手持ちの服ではやっていけない!となったら、まずセカンドハンドの服を探してみること。

実店舗だと大手のブックオフには大量の服が売られていますが、地元にも小さなリサイクルショップってありますよね!

これまで私はほとんど中古の服を買ったことがないのですが(あの独特のにおいが苦手で……)、これを機にお店をのぞいてみようと思います。

知り合いや地域でスワップ(交換会)を開催するのもアリ。また、すでにメルカリを利用している方も多いですよね!

そういうショップやアプリで、宝探し気分で素敵な服を見つけられたら楽しいのでは 🙂

ただこれもやはり、「メルカリなら安いから気軽に買っちゃおう!」という意識で利用していたら、これまでとやっていることは大して変わらないですね。

新品で服を買うなら、サステイナブルでエシカルなブランドを選択

ファストファッションの実態を知ってしまった以上、大量生産・大量販売・大量消費のループにはもうはまりたくない!

さすがに業界の問題が世間に浮き彫りになってきて、多くのブランドが「エシカル(倫理的)」で「サステイナブル(持続可能)」な服を作る方向に移行している気配もありますが……

実際に大量生産している以上、ファストファッションはサステイナブルになり得ないし、あくまで「ちょっと環境に配慮した」ラインがブランドに展開されるようになった、くらいのもの。

「グリーンウォッシング(greenwashing)」と言って、環境に配慮しているように見せかけた上辺だけの環境訴求が増えていて、そこを見極めないといけないのが難しいところ 🙁

日本で購入できる、環境にも人にも配慮したファッションブランドを探しているのですが、まだあまり多くはないんですよね……

代表的なフェアトレードのブランドとして、ピープルツリーが有名ですね!

ファストファッションをボイコットしたり問題提起していく

アパレル企業は海外の安価な労働力の恩恵で、何十年ものあいだ利益をむさぼってきた。だが、消費者には、そのことでどんな具体的メリットがあっただろうか?

着れないほど大量の服を持つが、その品質や仕立てのレベルは市場最低になり、アメリカでは数えきれないほどの雇用が失われた。

引用元:『ファストファッション クローゼットの中の憂鬱』(p.205)

最後に、「商品を買わない」という方法で企業に圧力をかけていくことです。商品を買ってくれる消費者が減れば、企業としてもどうにか手を打つしかないわけですからね!

インスタグラムを見ていると、例えば「#fastfashionsucks」というハッシュタグでさまざまなボイコットの様子が見られます。

自分1人だけでなく、家族や友人、SNSでつながっている人たちにこの事実を伝えていくのもとっても大事!

あとそもそもですが、「自分にどんな服が似合うか」「どんな服が着たいのか」を明確にすることが大事だなと思いました!

私の場合、ずっとファッション迷子で何を着たらいいかわからず、そのせいで無駄にしてきた服も多いんです 🙁 見た目のコンプレックスもあるし、「何かが常に足りない病」なんだなと実感……

これからは「エシカルでサステイナブルであること」を最優先に服選びをしていきたい!

まとめ

『ファストファッション クローゼットの中の憂鬱』

本『ファストファッション クローゼットの中の憂鬱』の内容をベースに、ファストファッションの問題点と消費者として何ができるかをまとめました。

服を着る全ての人がアパレル業界の実態について知るべきですし、この記事が今後のファッションとの関係を見直すきっかけになれば嬉しいです!

なおこの本は、ファストファッションまみれだった著者のリアルな取材・体験に基づき、格安ファストファッションだけでなく、ハイブランドやアパレル業界全体についても書かれています。

少し読みづらさもありましたが、全体像がつかめるのでぜひ手に取ってみてください 😉

ちなみに私は近所の図書館で見つけて借りました!

その他オススメの記事

ファッションだけでなく、さまざまな業界で起きている環境破壊や労働搾取についてまんべんなく知れる本です!

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この記事を書いた人

Romy | ロミーのアバター Romy | ロミー 〜Celebration of Life〜

横浜・NY育ち。鎌倉暮らし7年半を経て2023年末に家を手放し、移動生活をスタート。2024年ピースボートにスタッフとして初乗船。「いのちの祝福」をコンセプトに、地球一つ分のパーマカルチャー的な暮らしの実験と旅をしているモバイルボヘミアン。
→ Romyのプロフィール詳細

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