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【実践!アーバンパーマカルチャー2023①】3〜5月:永田町でガーデンやコンポストづくり、いすみの平和道場へ
「都市を耕し消費者から創造者へ。地球で豊かに暮らすデザインを学ぶ9ヶ月の冒険」
自由大学主催、東京アーバンパーマカルチャー(TUP)のソーヤー海くん&ガーデナーの石田紀佳さんが教授を務める「実践!アーバンパーマカルチャー2023(12期)」が3月にスタート!
2020年の9期からスタッフとして参加していて、ついに私も4年目に突入。今年も何回かに分けて講座の様子をブログでご紹介していきます😄
なお、今年は残念ながら第1回の講座は参加できなかったため、翌日の第2回の様子からどうぞ〜
※毎年記事をたくさん書いているので、前置きは省略。気になる方はカテゴリー「パーマカルチャー」をご覧ください🌿
第2回 3/12:観察と創造 / 種まき、コンポストづくり&アセットマッピングの作り方
システム思考ゲームと資源、アセットマッピング
午前中はまず恒例の屋上でのチェックインをしてから、「システム思考ゲーム」をやった。これは私も初で、なかなか面白い体験だった!
- 参加者の中でターゲットとする2人を心の中で決める
- その2人と常に一定の距離を保つように空間内を動き回る(二等辺三角形を作り続けるように)
それをひたすら全員でしばらくやり続けるという、とてもシンプルなゲーム。文字で伝わるだろうか……
10人強の人間がそれぞれ決めた2人を意識しながら動く。誰と三角形を作っているのか、お互いわからない。
でも不思議とぶつかることもなく、なんとなく周りで動き回る人たちの存在を感じながら全員が動いていて、一つの有機的なつながりのようになっていた。
このゲームの意図は、「システム思考(System Thinking)」を”体感“すること。
海くんが以前書いたこの記事にシステム思考の理解に役立つ動画が載っているから、気になる人は見てみてね。
教室に戻ってからは、まず初回(前日)の内容の振り返り。
- 自然界では全てがいかされている。ごみはない!
- 1番大事なのは「観察」。現実を捉えること。
そしてこの日のテーマ「資源」についての講義に。ここで必ず登場するのが、「9つの資本」という考え方。
そのルーツにあるのは「8つの資本(8 forms of capital)」で、金融業界にパーマカルチャーの概念をどう伝えるか?彼らにわかりやすい「資本」という言葉を使って提唱されたもの。
そこにもう一つ「余裕資本」を追加して「9つの資本」を提唱したのが海くん。詳しくは下記記事へ:
そして次はアセット(=資源)マッピング。
- どういうことに喜びを感じる?情熱がある?(みんなと分かち合ってもいいと思う資源、技術)
- こういう面白い人を知っている!
そういったことを可視化することで、エネルギーが動き始めるし、問題も資源になる。Problem is the solution!
身の回りにある、いかせる資源はなんだろう?ポイントは、がんばらずにやること。なんでも資源に変えるメガネをつけてみよう。それはまるで宝物探しだよ!
このメンバーで初のポットラックランチ!毎回それぞれの個性が現れるから、今期はどうなっていくか楽しみ😋
コンポストとガーデンづくり、ジャーナリング
午後は屋上でコンポストとガーデン作り。
左の黄緑色の布コンポスト、右の「can of worms」というコンポストそれぞれでできた土を活用していきます。
新しいプランターの中に土を入れ、枯れ草を乗っけて(みんなで踏んで!)
さらに土を被せ、水をかけてからそれぞれが持ってきたタネを撒いて。
じゃがいもの芽の部分を去年の11期が最後に植えた玉ねぎの間に植えてみた。育つかな?
左の写真は、これまでに育ててきた植物たち。そして右写真のコーナーは、今年から始める新しいガーデン!
最後に、教室に戻って各自でジャーナリングの時間を。余裕のある今のうちに、気づきや感じたことを書いてみるのが大事だよね。
第3回 4/9:暮らしの中のリジェネラティブ(循環する)デザイン@千葉県いすみ市
パーマカルチャーと平和道場ツアー
3回目の4月は、海くんの活動拠点であるいすみの「パーマカルチャーと平和道場」で開催。どうやってパーマカルチャーを暮らしの中で実践しているのか、実際に自分たちで見るとリアリティが湧いて全くちがう体験になるよ!
朝早くからはるばる集合したメンバーでまずチェックインしてから、道場ツアーへ。
整ったきれいな場所ではないところでパーマカルチャーをやるのがポイントで、なんとここはゴミ屋敷から2016年にスタート。崩れた場所をいかにして再生するか?
大事なのは「循環」。私たちは生態系の一部だということ。
ここからは簡単に各コーナーの写真とポイントをご紹介。少しでもどんな風に海くんたちが暮らしているかイメージできれば!
- 雨水タンク:重要機能のバックアップ。problem is the solution! 家の周りに溜まってしまって困る雨水を資源に。エネルギーをcatch(捕える)、store(貯める)、cycle(循環させる)
- 雨水タンクの裏にしいたけ:適材適所
- キッチンガーデン:無駄のない動線に配置。上の木(ニッキ/シナモン)から葉が落ちて、コンポストになるから自然肥料に。
- キッチン:ロケットオーブン(左)とストーブ(右)がある。ストーブは燃料に枝や竹も使えていい!煙も出ないから料理する女性の健康にもいい。簡単で自分で作れる。YouTubeにたくさん情報があるよ〜
- ピザ釜:粘土でできている。2,3時間かけて蓄熱させる(写真は割愛、過去記事へ)
- ソーラーオーブン:宇宙料理!太陽というフリーエネルギーで調理できる
- ソーラークッカー:1点に集中させて熱を集める。太陽が移動するとズレるから使いづらい
- コンポストトイレ:1番簡単で壊れないシステムにしている
- 燃料置き場:2年分がここにある
- お風呂:捨てられるはずの風呂釜を最近ゲット。作っている途中だよ〜
- 移動式サウナ:夜に受講者の何人かが実際に体験!
- コンポストステーション:ここにコンポストトイレのバケツを空けて堆肥にしていく
- 竹炭(穴ボコ):伐採した竹をここに入れて炭にしている。竹炭研究会の女性たちが来てチェーンソーで切っていった!
- キョン対策の竹フェンス
- 小屋:シューマッハカレッジでは、朝玄関の扉を開けるとき「into the gaia」って唱えるらしい。毎朝見ているものが現実になる。暮らしと意識を両方変えるのが大事!
- 小さな工夫!
- マンダラガーデン:丸いとホッとするし人が集まりやすい(アートがあってきれいだと来たい!という気持ちにもなる)
ツアーが終わってポットラックランチ。
早速アースオーブンを使って焼き芋づくりをしたら、めちゃくちゃ美味しかった!右は、道場に住むみさこ&めぐが用意してくれたよ。カラフル!
NVC(非暴力コミュニケーション)のワークとピザパーティー
午後はNVC(non-violent communication/非暴力コミュニケーション)のミニワーク。
NVCは私たちの活動のベースにあるもので、簡単に言うと「正しい・間違っているのない世界を作っていくコミュニケーションメソッド」かなぁ。(このブログの中でも度々紹介しています!)
- 「普段あまり自分の感情と向き合うことがないって気づいた」
- 「カードを渡されて温かい気持ちになった」」
といった感想が受講者から出てきました。ぜひ多くの人に体験してほしい!
最後はピザパーティーと焚き火を囲んでゆるやかに終了。みんなで一緒にごはんを作って、それを分かち合う。火を眺めながら時間をともにする。シンプルで満たされる時間✨
このとき私はそのままいすみに残って、初ののんびりステイ!その体験は下記記事へ:
第4回 5/28:パーマカルチャーのデザイン作法と観察 / ベースマッピング
畝づくりと挿木、ゲリラ苗ギフト
5月は受講者の半分近くが体調不良やお仕事の都合でお休み。私自身もずっと眠気と頭痛、疲労感が抜けきらない1週間を過ごしていたし、体調を崩しやすい1ヶ月だったのだろうな💦
屋上でチェックインしてから、まずは育った野菜の収穫!新玉ねぎ、3月に植えたじゃがいも (ちっちゃい!)、サニーレタスなどが大収穫で、ランチにいただきました😋(あとで紹介)
そして新しい畝の設置。
どういう置き方・デザインにすれば、スムーズな流れが作れるか?ここに置いたらどうなるか?いろいろ試してみるといいよ、と海くん。
たとえば人が通るには狭い中途半端な空間ができると、そこには雑草がわさわさ生えやすくなったり。がんばらなきゃ水やりがしづらい作りだと続かない、とか。
この日のテーマの一つ「挿し木」の話。海くんがいすみの平和道場から持参したのはアジサイ、イチジク、桑の木。
ここで挿し木のポイントをいくつか:
- 簡単なものと成功するのがむずかしいものがある。アジサイ、イチジクは簡単!
- 水をどれくらい保てるかがポイント。葉は蒸散するから気をつけないと!
- 保水と同時に水はけも大事
- 季節もポイント。梅雨の頃がいい
- 赤玉土は保水もするし水はけもいい。無菌になって売られているからいい(砂でもできる!)
- 挿し木用に枝を切ったら、まず1時間くらい水に浸ける
- 最初しっかり水やりをする!
- 袋をかけて穴を開けるとミニ温室になっていい。風からも守れる
- 数週間、数ヶ月経って死んでなければ移植する
- 水の中に挿し木するより、土の中にやったほうが強く育つ
といろいろあるけど、とにかく身の回りで見つけた植物の枝を切って試してみるのがいいよね!うまくいけばまさに増える経済🌱
私は桑の木の挿し木を持ち帰ったから、家のどこかで育てていきたいなぁ。
さて、お次は去年の受講者で「ストリートゲリラ苗ギフト」をしているKさんが特別ゲストとして登場!
講座の間、ご自宅のベランダでいろんな野菜や植物をタネから育てるようになり、その苗の余りをお裾分けし始めたKさん。けっこうな率でなくなるらしく、それがまた面白くてハマったみたい!
この日はゲリラ苗セットを持参してくれ、どうやってストリートに設置しているかを実演😁これを大都会でやっているのがまたすごいし、希望を感じる。
海くんによると、Kさんがいろいろ考えてデザインしているのがポイント。豊かさの分かち合い。誰かが素敵なことをしてくれている!という優しさの行為が心理的にも良いし、社会にも影響を与えている。
LFCコンポストとベースマップづくり
教室に戻ってポットラックランチ!屋上で収穫したばかりの野菜がたくさんあり、みんなが持ち寄ったおかずと合わさって豪華なプレートになった🥗
ちなみに右下の写真に写っている飲み物は、屋上で採れたミントで作ったミントティー!(ミントは100%自給できる👍)
午後は、LFCコンポストの方々がいらっしゃって、みなさんのコンポストでできた土を屋上ガーデンにお裾分けしてもらいました。(私はダウンして昼寝💤写真がなくてごめんなさい)
LFCコンポストは布バッグでできるコンポストで、場所を取らず、いやな臭いもせず、都会のマンションなどで暮らす人も気軽に実践できるのがポイント!
ミミズがいるとか、あまりワイルドなのはまだ無理!って方も試しやすいのでぜひ(笑)
そして講義は、パーマカルチャーの世界観とベースマップづくりについて。
パーマカルチャーデザインには「ベースマップ」「セクター分析」「水の流れ」「マスタープラン」の4つがあり、今回は最初のベースマップが中心。
自分がデザインしたい場所(この永田町の屋上ガーデンでも、自宅のベランダや職場のちょっとしたスペースでも)にある建物や、長期的にそこにあって動かないものだけをまず描いてみる。影響を受ける周りの建物や木々も。
できたら次回の講座でみんなとシェアしてみよう!
最後に
「実践!アーバンパーマカルチャー2023」3月から5月の講座の様子をご紹介しました!
私たちの講座は”一般的”な学びの場とはちょっとちがって、ライブ感を重視した有機的なもの。
最初にある程度決めたカリキュラムはあるけど、「それを決めたのは過去の俺であって今の俺とはちがう」と海くんが言っていたように笑、社会の流れ、季節、自分たちの生活の変化に応じて変わっていく。
そんなことも含めて、受講者のみんなにとっては「え!そんなこともアリなんだ!」という発見、今まで常識だと思っていたものが覆されるような、新しいものの捉え方(私たちはそれを“メガネ“と呼ぶ)を手に入れられる講座です😄
私もスタッフ参加4年目ともなると、必要に応じて昼寝ができるようになったしね(笑)
自分のいのち、周りの人のいのち、他の生き物のいのちとつながれるパーマカルチャーの世界、豊かな暮らしを創造するジャーニーを多くの人と分かち合えたら嬉しいなと改めて思いました🌿
最後にリンクです: